公認会計士・税理士熊谷亘泰事務所

忘年会・新年会のインボイス対応を確認しましょう|札幌で税理士・公認会計士に無料相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ!

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2023/12/15

目次

    はじめに

    コロナ禍が一服して最初の年末年始となり、忘年会や新年会を久々に企画・開催するケースが増えています。会費の負担は割り勘、会社負担、積立金充当など様々な方法がありますが、今年度からは特に注意が必要なことがあります。それは、消費税インボイス制度への対応です。会費に関してインボイス適格でない領収書などを受取れなかったとき、会費が消費税課税事業者負担の場合消費税納税の際に会費に対する消費税の税額控除を全額受けることができず結果として消費税負担が多くなります。
    今回は、忘年会や新年会など飲食を伴う会合に特化してインボイス対応について取り上げます。
    なお、会員限定ではありますが昨年2022年(令和4年)9月に日経ビジネスで忘年会や歓送迎会を中心としたインボイスに関する所長のインタビューが掲載された記事がありますので、会員IDをお持ちの方は是非ご覧ください。

     

    どのようなケースでインボイス対応が必要か

    では、インボイスはどのようなとき必要になるのでしょうか。インボイス(適格請求書等)とは消費税課税事業者が毎年税務署に納付する消費税について、別の事業者に支払った消費税「仕入消費税」を差引くことができるようにするために必要な保存要件を満たす請求書等つまり消費税の「預り証明書」です(詳細はリンク先記事を参照)。ですから、今回のテーマですと飲食代の負担を消費税が課税されている事業者が行う場合に必要となります。実際にお店に精算するのが消費税課税事業者の経理担当者でなくても、精算は従業員が立て替え事後的に勤務先で精算する形であっても勤務先が課税事業者であればインボイスの交付が必要であるということになります。
    現実的に飲食代を精算する人がインボイスを必要とするかどうか都度確認することは、ただでさえ忙しい宴会シーズンでは非常な負担になります。そのため、レジから出るレシートや領収書をあらかじめインボイス対応した形式のものにしておくことがお店の負担軽減の一方、インボイス交付の要望にスムーズに応えることに繋がります。月の項目でインボイスと認められるための要件について取り上げます。

     

    インボイス適格となるために必要な情報

    インボイスと認められるためにレシートや領収書に記載が必要な事項を確認します。以前あっぷしたインボイス解説シリーズ②でも記載事項について取り上げていますので、併せてご覧ください。
    領収書など宛名を記載する場合の記載事項は以下の通りです。

    1. 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
    2. 課税資産の譲渡等を行った年月日
    3. 課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等である場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡である旨)
    4. 課税資産の譲渡等の税抜価格又は税込価格を税率ごとに区分して合計した金額及び適用税率
    5. 税率ごとに区分した消費税額等
    6. 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

    また、不特定多数の顧客を相手にする業種において宛名のない簡易適格請求書という形式のインボイスが認められており、飲食店でも発行が認められています。この形式はレシートを想定しています。記載事項は以下の通りです。

    1. 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
    2. 課税資産の譲渡等を行った年月日
    3. 課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等である場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡である旨)
    4. 課税資産の譲渡等の税抜価格又は税込価格を税率ごとに区分して合計した金額及び適用税率
    5. 税率ごとに区分した消費税額等

    以上記載事項を掲げましたが、特に従来の領収書やレシートに追加が必要になるケースが多いのが、下線で示したインボイスを発行する業者であることを示す登録番号と消費税額等です。登録番号は適格請求書発行事業者登録申請をして審査を通るとお店の本社を管轄する税務署から交付されます。つまり、登録番号はお店ごとではなく事業者ごとなのです。そのため、登録番号検索サイトで検索するとお店の名前と異なる社名が出てくることがしばしばあります。お店によっては正規のインボイス登録業者であることを示すため、レシートなどに経営している会社名を併記するケースも出てきています。
    なお、フランチャイズでライセンスを受けて経営している飲食店では、ライセンスを受けて実際にお店を経営している業者がインボイス登録業者になってインボイス対応したレシートや領収書を交付する必要があるため、同じブランド名のお店でもインボイス対応している店としていない店が生じるケースがあります。
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    インボイス適格の領収書が出なくても諦めないで

    インボイスに対応した領収書やレシートを受け取るためには飲食しているお店が適格請求書発行事業者として登録し登録番号が付与されていることが必要であるとお話しました。中には登録番号が付与されていないお店や領収書やレシートのインボイス対応が未了のお店もあります。その場合、飲食してかかった消費税は消費者としてプライベートで飲食したときと同様に負担した事業者や企業が負担しなければならないのでしょうか?
    必ずしもそうではありません。飲食時点ですでに登録番号が付与されているお店でしたら後日改めてインボイス対応の領収書を再発行してもらうことで構いません。また、基準期間(原則として2事業年度前)における課税売上高が1億円以下または特定期間(開業当初半年間)における課税売上高が5千万円以下の事業者が負担する場合、1回当たりの飲食代が税込1万円未満であればインボイス対応の領収書やレシートを入手できなくても仕入税額控除(納税額計算時に別の事業者に支払った消費税「仕入消費税」を差引くこと)を受けることができます。この特例を少額特例といいます。ただし、少額特例は2029年(令和11年)9月30日までの取引までとされており、同年10月1日からは税込1万円未満の取引でも仕入税額控除にはインボイス対応の領収書やレシートが必要になります。

     

    インボイス登録申請中のお店で飲食した場合は

    お店によっては10月から開始されたインボイス制度に対応しようと登録申請を行ったものの、税務署の手続に時間を要したり申請が制度開始後になったりしたために未登録のまま営業しているケースがあります。もちろん、登録日前に飲食をした場合インボイス制度に対応した領収書やレシートは無効となります。
    一方、登録日以後の飲食でしたらインボイスの交付をお店に求めることができますが、お店側は登録後税務署から登録通知が来ないと登録された日付及び登録番号がわかりません。そのため、登録された日以後に飲食した場合でもインボイスが受取れない場合があります。このようなケースに対応し国税庁では、登録日以後登録通知が来るまでの間の取引については後日改めてインボイス対応の領収書やレシートを交付しなくとも、インボイスの交付が遅れる旨をホームページ等や店頭で告知し、登録通知到着後登録番号をホームページで告知しハードコピー等を保存してもらうことでインボイス対応したことにしたり、利用客からの電話でお店が登録番号を回答し利用客が保管したレシート等に手書きで登録番号を記載したりする対応で差支えないとされています。
    なお、お店に登録通知到着後の飲食については原則通りインボイス制度対応の領収書やレシートを受取らないと仕入税額控除を受けることができなくなりますので、ご注意ください。


     

    おわりに

    今回は久々に忘年会や新年会が行われるケースが増えいていることにあたり、消費税インボイス制度導入に伴う影響についてお話ししました。今回のお話しは会費が個人負担であれば特に影響ありませんが、会社負担の場合や個人事業主の場合には影響があります。消費税課税事業者ですと負担する消費税額に影響がありますので、レシートや領収書は必ず受取ること、受取ったレシートにTから始まる13桁の登録番号と消費税額または消費税率が載っていることをご確認ください!
    また、飲食店に携わっている皆様はインボイス対応とはどこまでの状態を指すのかご確認いただき、お客様からインボイス対応のレシートや領収書を求められた場合でも落ち着いて対応できるよう今回の記事をご参考にしてください!

     

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