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<title>サービスに関する様々な情報を発信しております | 札幌市の会計事務所なら公認会計士・税理士熊谷亘泰事務所</title>
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<description>相続サポートや事業における管理会計、財務コンサルティングなど札幌市にて様々なサービスを展開しております。会計事務所ならではの知識力で、お客様のあらゆるお悩みを解決へと導きます。オンラインでのご相談も承っているため、お住まいのエリアに関わらずサービスを受けられます。ブログにてサービスに関する様々な情報を発信しておりますので、ご興味をお持ちの方はぜひご覧ください。税金に関する豆知識やご相談実績など耳寄りな情報をご覧いただけます。</description>
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<title>相続税解説シリーズ⑧|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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目次相続税解説シリーズ第８回目の今回は第４回から第７回で取り上げなかったその他の財産と、相続財産から控除する債務及び葬儀費用について解説します。
今回は取り扱う範囲が広いためこれまでの解説よりも端折った解説になりますが、相続税がかかる財産の種類と控除対象となる項目が理解できるよう説明させていただきます。
なお、各回のテーマは以下の通りです。今回リライトした内容は令和８年５月現在の法令に基づいています。
第1回基本事項
第2回納税義務者
第3回準確定申告
第4回現金・預金
第5回不動産
第6回有価証券
第7回退職金・生命保険
第8回(今回)その他財産・債務・葬儀費用
第9回税金計算・控除制度
第10回事業承継特例
番外編贈与税
普段の生活に使っているもの、例えば家具、家電、乗用車などについては売買実例価額、精通者意見価格等を参考にして評価することが原則ですが、売買実例がないケースや査定することがないものもあります。そのため、相続日時点で新品を買った場合の価格から使用年数に応じた償却費を控除した価額で評価することもできます。
しかしながら、生活用動産は多岐にわたり全部を１つ１つ細かに評価すると時間と手間がかかり結果として申告期限に間に合わないことになりかねません。そこで、１個又は１組の価額が５万円以下のものについては、一世帯単位にまとめて評価することができます。例えば「家財一式○○万円」としてざっくり評価します。多くのケースでは１個５万円を超えるものは購入してからそれほど時間の経っていない新車の乗用車や新品の家具・家電に限られると思われます。
人によっては日常生活では普段使わないものや骨董品、美術品をコレクションとしてお持ちの方もいらっしゃいます。相続税は被相続人が保有していた財産全てが課税対象となりますので、骨董品や美術品などのコレクションも相続財産となります。
評価方法は生活用動産とほぼ同じで売買実例価額、精通者意見価格等を参考にして評価しますが、鑑定結果によっては希少価値が認められ高値になることもあるため注意が必要な財産の一つでもあります。また、乗用車でも高級車については中古車市場で高値が付くほどのものですと相続税評価額が高くなりますので、相続税対策としては注意が必要です。
コレクションはその人が愛着を持っているかどうかが大事ですので、別の愛好家や専門店に売却したほうがモノが大切に生かされる場合もありますが、本人が亡くなったからといって安易に処分することはいかがのものかと思います。被相続人と相続人それぞれの愛着度が相続税対策を左右するといっても過言ではありません。
なお、相続したコレクションを相続開始後３年以内に別の愛好家や専門店などに売却した場合、売却価額－(当初買入時の取得価額または売却価額の５％＋売却対象財産に対応する相続税額)で計算した譲渡所得に対して所得税が課税されます。
国税庁HPNo.3267相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
相続税が課税される財産は形あるものだけではありません。特許権や著作権、営業権など形のない知的財産も課税対象となります。ここでは、知的財産の相続税評価について概略的に解説します。
知的財産の評価額は、知的財産を持っていることによってもたらされる利益(超過利益)などを基準に評価倍率をかけて計算します。具体的な評価方法は知的財産の種類ごとに定めがあります。
ここで著作権の相続について触れます。著作権は著作者人格権、著作財産権、著作隣接権の3つがあり、このうち著作者人格権は著作者の氏名表示や著作物の公表など著作者本人固有の権利であるため、本人が亡くなっても相続されることはなく相続税の課税対象にもなりません。一方、著作財産権と著作隣接権は著作物の利用に関する権利であり、他人に譲渡ができる他相続財産にもなります。著作権の相続税評価は主に著作財産権の評価となります。
なお、医師や弁護士、公認会計士、税理士のように資格者本人の技術、手腕又は才能等を主とする事業に係る営業権は本人が死亡すると消滅するため、相続財産とはならず相続税も課税対象外となります。
ここからは課税価額から控除する債務について解説します。
課税価額から控除できる債務は、銀行などからの借入金をはじめ、光熱費や保険料などの未払金や仕入代金、未払税金など別の人に対する支払義務があるものが対象となり、残債額すなわちまだ支払が済んでいない残額が控除額となります。未払税金には被相続人に生前課税された税金のうちまだ納税していない金額の他、第３回で解説した準確定申告により確定した被相続人の所得税及び消費税も含まれます(逆に準確定申告の結果還付となった場合は相続財産になります）。一方、借入金や家賃などの保証については原則控除対象の債務とはならず、原債務者側の返済が滞り、保証をしなければならなくなった状態で、かつ保証人が肩代わりした債務の代金を原債務者に請求するいわゆる求償権の行使をしても回収のめどが立たない場合に債務控除対象となります。
なお、被相続人が生前相続人となった人から借入をしており、相続の発生に伴い貸し付けた相続人がその借入を引き継ぐ場合、債権者と債務者が同一人物(混同)になるため民法上債務は消滅しますが、相続税の計算においては相続対象債務とみなされ債務控除の対象になることに注意が必要です。
相続が発生した時、相続人全員が共同して家庭裁判所に申述をすることで相続によって得た財産の範囲内で債務を弁済し、全額弁済して相続財産に余りが生じれば財産を引き継ぐいわゆる限定承認という制度があり、この場合相続税ではなく被相続人の所得税の対象になることは第２回で説明しました。今回はもう少し詳しく解説します。
限定承認をすると、債権者に対し債務の限定承認をした旨を伝えたうえで限定承認した財産の評価額相当額を各債権者に債権の割合に応じて按分して返済し、返済できなかった債務は消滅し、余った相続財産は法定相続分に基づいて各相続人が承継します。この場合、税務上は相続時に被相続人が相続人に相続財産を財産評価相当額で売却し、相続人が売却代金を相続した債務の返済に充てたと捉えます。相続財産の評価額が当初の取得費用を上回るいわゆる含み益の場合、その含み益が譲渡所得とされ所得税が課税されます。かたや相続人は評価額で財産を取得する一方、評価額と同額の債務を引き受けることになるため課税される相続財産は±０円となり相続税がかからないのです。
なお、相続財産を充当しても返済できない債務が残った場合、準確定申告をして確定した所得税納税債務も返済できない債務となることから、準確定申告で確定した所得税の納税は事実上免除されることになります。
相続税の計算に当たり控除対象となるものは債務だけでなく葬式費用も控除対象となります。ここでは、葬式費用について解説します。
具体例として国税庁HPでは以下の通り列挙されています。
葬式費用となるもの葬式や葬送に際し、又はこれらの前において、火葬や埋葬、納骨をするためにかかった費用遺体や遺骨の回送にかかった費用葬式の前後に生じた費用で通常葬式にかかせない費用
(例えば、お通夜などにかかった費用がこれにあたります。)葬式に当たりお寺などに対して読経料などのお礼をした費用
(神道式ですと玉ぐし料、カトリック式ですとミサ料が該当します）死体の捜索又は死体や遺骨の運搬にかかった費用葬式費用に含まれないもの香典返しのためにかかった費用墓石や墓地の買入れのためにかかった費用や墓地を借りるためにかかった費用初七日や法事などのためにかかった費用以上の例を見ますと、死亡から埋葬に至るまでの間の行為にかかる費用が課税価額から控除できる葬儀費用に該当し、埋葬後に発生する葬儀関連費用は控除対象外になります。また、香典は相続と関係なく遺族の利益となるため相続税の計算には影響しません。そのため、香典返しも控除できる葬儀費用に該当しません。
墓地や墓石については元々相続税がかからない財産のため除外されています。この他相続税がかからない相続財産として仏壇、神棚などの礼拝対象となる財産や公益事業への寄付金のうち相続税申告期限内に寄付したものが挙げられます。国税庁HPNo.4129相続財産から控除できる葬式費用
今回はその他財産、債務、葬儀費用について取り上げました。第４回から第７回まで取り上げた項目と比べて相続税対策においてあまり注目されないものですが、相続税対策において注目すべき論点はいくつかあります。例えば、生活用動産の一括評価、骨董品の評価、債務の限定承認、葬儀費用の範囲です。比較的多くの方に関わる論点ですので、今一度確認いただきたいところです。
特に葬儀費用控除はご存じない方も少なくなく、制度自体はご存じであっても対象となる費用の範囲が不明なことが多くあります。もしもの時の前に事前に確認しておくことがお勧めです。

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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260504081221/</link>
<pubDate>Fri, 08 May 2026 09:00:00 +0900</pubDate>
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<title>相続税解説シリーズ⑦|札幌で税理士・公認会計士に無料相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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目次相続税解説シリーズ第７回目の今回は退職金と生命保険の税金について相続税だけではなく税金全般について解説します。退職金と生命保険は受取りが一時で多額に入るものであり、受取事由によって税金の取扱いが異なります。特に生命保険は保険料・保険金共にその時の状況によってかかる税金も大きく変わるため、税金の取扱いについて正しい理解が必要です。
今回のテーマを通して生命保険と退職金の税金について理解いただけますと幸いです。なお、各回のテーマは以下の通りです。今回リライトした内容は令和８年５月現在の法令に基づいています。
第1回基本事項
第2回納税義務者
第3回準確定申告
第4回現金・預金
第5回不動産
第6回有価証券
第7回(今回)退職金・生命保険
第8回その他財産・債務・葬儀費用
第9回税金計算・控除制度
第10回事業承継特例
番外編贈与税
第１回目、第２回目で軽く触れましたが、相続税の課税対象になる財産は遺産分割協議の対象となる民法上の相続財産だけではありません。税法は実質主義であり、被相続人の死亡に伴い相続人に財産が移転していると認められる支給行為も財産の相続とみなして相続税が課税されます。このような財産を「みなし相続財産」といいます。
「みなし相続財産」は相続税法第３条第１項に以下の通り規定されています。被相続人の死亡により相続人その他の者が受け取る生命保険金(生命共済金)または損害保険金(損害共済金)のうち、被相続人が掛金を負担した部分相続人その他の者が、被相続人に支給されるべきであつた退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与（死亡に伴う各種年金制度の一時金など）で被相続人の死亡後３年以内に支給が確定し支給を受けたもの相続時にまだ保険金支払事由が発生していない生命保険契約で、被相続人が掛金の全部または一部を負担する一方、被相続人以外の者が当該生命保険契約の契約者である契約の相続時までの掛金のうち、被相続人が掛金を負担した部分相続時にまだ支給事由への該当がない定期金(個人年金保険など)の契約で、被相続人が掛金の全部または一部を負担する一方、被相続人以外の者が当該定期金契約の契約者である契約の相続時までの掛金のうち、被相続人が掛金を負担した部分定期金給付契約で定期金受取人である被相続人が死亡したときにその死亡後遺族その他の者に対して定期金または一時金を給付する契約に基づいて相続人が当該定期金または一時金受取人の受給資格を得た場合の当該受給金額のうち、被相続人が掛金を負担した部分被相続人の死亡により相続人その他の者が定期金（これに係る一時金を含む。）に関する権利で契約に基づくもの以外のもの（恩給法の規定による扶助料に関する権利を除く。）を取得した場合においては、当該定期金に関する権利を取得した者について、当該定期金に関する権利なお、死亡以外の事由による保険金の受取りや退職金の受取りについては所得税または贈与税がかかります。後ほどパターン分けをしたうえで、課税される税金の種類と計算方法について解説していきます。
ここからは生命保険の税金について解説していきます。具体的な税の取扱いの前に生命保険の仕組みをおさらいします。生命保険は死亡、病気、けがなどによる経済的な損失をカバーするため、多くの人がお金を出し合い万が一の死亡、病気、けがなどの際に保険金を払う仕組みです。下記リンクもご参照ください。
保険は保険を契約して保険料を支払う「保険契約者」、保険の対象者となる「被保険者」、万が一の時に保険金を受取る「保険受取人」がおり、３つの当事者は個別に決まります。例えば自分が死亡した時の備えのために配偶者が保険金を受取る保険を契約した場合、保険契約者及び被保険者は本人、保険受取人は配偶者となります。
課税対象者及び税金の種類は保険契約者と保険受取人との関係、そして死亡、病気、けがなど保険金支払事由となる事象(保険事故)によって判断します。
なお、先ほどのみなし相続財産に該当する項目の中で「３．保険契約者が被相続人以外で負担者が被相続人となっている生命保険契約のうちまだ保険事故が起きていない契約」がありましたが、これは実際に掛金を拠出していたのが被相続人で契約の名目上保険契約者が掛金を負担しているケースを指しており、第４回で取り上げた名義預金や第６回で取り上げた名義株と類似した相続財産です。生命保険協会HP生命保険の基礎知識STEP.1生命保険ってどんなもの？
生命保険は受取保険金が所得または益金として所得税や法人税が課税される一方、保険料や掛金は税金を減らす要因となります。
具体的には、個人で契約した保険料または掛金
支払った年に生命保険料控除として所得税の控除対象となる
この保険料控除は扶養家族が契約人の保険料を世帯主が負担した場合、世帯主の所得税の控除対象にすることができます。ただし、この場合扶養家族本人の所得税の保険料控除は適用できなくなります。会社など法人で契約した保険料または掛金原則経費になるものの保険金や解約返戻金が法人に入る場合全部または一部を積立金として資産計上すえう積立金として資産計上する割合は最大返戻率などを考慮した計上割合で、2019年(令和元年)に節税保険対策で見直され厳格化されました。資産計上割合は以下の通りです。養老保険(満期または中途解約時に保険金が給付される生命保険）：掛金を全額資産計上定期保険(死亡以外に保険金が支給されないいわゆる掛け捨て）及び第三分野保険(医療、介護、入院保険など)：掛金を全額経費計上2．の保険に相当多額の前払部分の保険料が含まれる場合最高解約返戻率が50％以下の場合
資産に計上する期間なし(期間経過に応じ経費処理)最高解約返戻率が50％超70％以下の場合
保険期間開始日～当該保険期間の40％経過日まで当期分支払保険料×40％を資産計上
当該保険期間の75％経過日～保険期間終了日まで上記資産を取崩し最高解約返戻率が70％超85％以下の場合
保険期間開始日～当該保険期間の40％経過日まで当期分支払保険料×60％を資産計上
当該保険期間の75％経過日～保険期間終了日まで上記資産を取崩し最高解約返戻率が85％超の場合保険期間開始日～最高解約返戻率が終了する日まで当期分支払保険料×最高解約返戻率×70％を資産計上（ただし当該期間が５年未満となる場合は保険期間開始日から５年間、保険契約期間が10年未満の場合は保険期間開始日～当該保険期間の50％経過日まで、また保険期間開始日から10年経過するまでは当期分支払保険料×最高解約返戻率×90％を資産計上)
資産計上期間終了日～保険期間終了日まで上記資産を取崩し

この他生命保険には死亡時までの一生涯保障で満期設定がない「終身保険」がありますが、上記の法人における損金及び資産計上の取扱いは満期が116歳までの定期保険とみなして経費及び資産計上割合を判定します。
なお、法人契約の生命保険の受取人が役員である場合掛金は支払時に役員賞与とされ法人税における損金算入制限や役員個人の給与所得課税の対象となり、部長課長など特定の従業員である場合支払時に従業員給与として経費となり対象となる従業員の給与所得課税対象となります。
ここから生命保険金を受取ったときの税金の取扱いを説明します。保険契約者、被保険者、保険事故の内容、保険受取人の関係に着目して以下整理します。保険契約者と保険受取人が同一人(被保険者、保険事故は問わない)の場合：所得税の一時所得保険契約者と被保険者が同一人でその人の死亡に伴い別の保険受取人が保険金を受取る場合：相続税保険契約者と被保険者が同一人で死亡以外の保険事故で別の保険受取人が保険金を受取る場合：贈与税保険契約者と被保険者が別の人(保険事故の内容、保険受取人は問わない)の場合：贈与税1.の場合、受取保険金全額に課税されるわけではなく「受取保険金－本人負担の保険料掛金総額」が一時所得となります。
2.の場合、保険受取人に相続税が課税されるのですが死亡保険金は一度に受け取る金額が多額になるため、相続人全員の保険金について「500万円×法定相続人の数」で計算した控除があります。なお、相続人以外の者が2.のケースで死亡保険金を受取った場合は上記の控除が受けられない上にいわゆる「遺贈」とみなされるため税額２割加算の対象となります。
ここからは退職金の税金について解説します。
退職金の税金の取扱いは、受取事由により異なります。一般退職(自己都合、会社都合は問いません)に伴う退職金の受取り：所得税の退職所得(他の所得とは分離して所得税計算します)死亡に伴う退職金の受取り：相続税死亡に伴い退職金が支給される場合本人が死亡して受け取ることが出来ず、別の人に支給されることから相続税の対象となります。退職金も死亡保険金同様一度に受け取る金額が多額になるため、退職金総額について「500万円×法定相続人の数」で計算した控除があり、死亡保険金控除とは別に計算します。
なお、税法上の退職金は先述の通り退職金規定等に基づき支給される退職金だけでなく、有給買取金や退職記念品、功労金、社会通念を超える弔礼金など退職を理由に退職後３年以内に支給される一時金も退職金として取り扱います。
ここまで生命保険と退職金の税金の取扱いを説明しましたが、相続税の課税対象となる死亡保険金や退職金の受取りには「500万円×法定相続人の数」の控除があることからしばしば相続税の節税対策に活用されます。
例えば、遺言代わりに現金を特定の推定相続人に確実に引き継ぐために生命保険を利用したり、オーナー企業で生前は利益を企業内に蓄えるあるいは貯蓄性のある生命保険で掛け金としておき、相続時にこれまでの蓄えまたは死亡保険金を元手に退職金として遺族に渡したりするなどです。死亡に伴う退職金は相続財産となる株式の評価に当たり債務として扱われ、かつ、企業にとって経費となるため、株価引下げによる相続税の節税効果と会社の経費増加に伴う法人税の節税効果もあります。
ただし、世間一般と比較しあまりに退職金が高すぎると、過度な節税(租税回避行為)とみなされ経費性の否定(損金不算入)をされる可能性もありますので、死亡退職金の支給額は世間常識に照らして一般的な金額にするよう注意が必要です。
今回は相続税の課税対象となることのある生命保険と退職金について相続税にとどまらず他の税金にも触れて解説しました。
生命保険はもしもの時の経済損失の補填、退職金は勤務時の功労に対する報奨が本来の目的なのですが、税金が深く絡むことから、時として本来の目的の性格が薄い節税手段として利用されることもあります。筆者としては生命保険と退職金制度を本来の目的に適うかどうかを踏まえて活用していただきたいと考えております。過度な節税策を指摘されて追徴課税されると納税により財産を失い本末転倒になりますので…

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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260430080324/</link>
<pubDate>Fri, 01 May 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
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<title>【2026年版】相続税解説シリーズ⑥|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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目次相続税解説10回シリーズ第６回目の今回は有価証券の相続税です。有価証券を保有しているケースの多くは、資産家か会社のオーナーです。有価証券は保有目的によって評価方法が異なり、その方法も複雑です。ですが、この解説では難しい計算方法の説明ではなく、ざっとこんな感じで評価されることを理解していただけるよう、なるべく細かい点は触れず、概要を中心にお話しします。もしもの時の有価証券の評価についてイメージいただけますと幸いです。
なお、各回のテーマは以下の通りです。
第1回基本事項
第2回納税義務者
第3回準確定申告
第4回現金・預金
第5回不動産
第6回(今回)有価証券
第7回退職金・生命保険
第8回その他財産・債務・葬儀費用
第9回税金計算・控除制度
第10回事業承継特例
番外編贈与税
各回のトピックは基本的な事項の解説とし、相続税とはこんなものなのかというざっくりしたイメージを持っていただくことを想定しています。内容についてもう少し詳しく知りたい方は、お問い合わせフォームなどから個別にご相談ください。
なお、今回リライトした内容は令和８年４月現在の法令に基づいています。
対象となる有価証券はいわゆる「有価証券」といわれるもの全てであり、具体的には株式、債券、投資信託です。所有している有価証券が円貨建てか外貨建てかを問いませんし、証券口座が国内で開設したか海外で開設したかも問いません。
投資信託に限らず「信託」といわれるものについては、分配金や精算利益を得る人いわゆる「受益者」に課税される原則があります。このため、受益者の死亡に伴い別の方が受益者となる場合新たな受益者が相続人または遺贈受取人とみなされ相続税が発生します。なお、財産を信託する人である委託者と受益者が当初から異なる「他益信託」の場合、委託者が財産を証券会社や信託銀行などの受託者に信託した時に受益者に財産を贈与したとみなされ、贈与税の課税対象になりますので合わせて押さえていただきたいところです。贈与税の課税については別の会で番外として触れますので是非ご覧ください。
有価証券や信託の相続税について解説しましたが、税金計算に当たり実際にどのように評価するのか以下に掲げます。上場または店頭公開されている株式・公社債・投資信託：上場している金融証券取引所等が公表する相続日(被相続人が亡くなった日)の最終取引価格(終値)×株式数
相続日当日に取引がなかった場合は相続日前後で最も近い取引日の終値を用います。また、個人間売買または負担付贈与以外で取得した上場株式の場合、株価変動を和らげるため相続日の月前過去３か月間の月間平均価格の最低価格が相続日終値を下回る場合はその最低価格を用います。取引相場または気配値のない株式：後述します取引相場または気配値のない公社債：発行価額に源泉徴収控除後経過利息の価額を加算した金額
ただし、いわゆる割引発行など特殊条件のある公社債には異なる評価方法を用います。取引相場または気配値のない投資信託：相続日において解約または買取請求したと仮定した場合に証券会社等から支払を受けることができる価額
取引相場または気配値のない株式については評価方法が複雑なため別途この項目で解説します。
まず、発行している会社の規模を「大会社」「中会社」「小会社」の3つに分類します。この分類は従業員数を主に業種・総資産額・売上高の４つで判定します。詳細はここでは割愛します。
次に、３つの会社分類に合わせて1株当たり価額を以下の通り評価します。大会社類似業種比準価額（１株当たり純資産価額も選択可能）中会社類似業種比準価額×L＋１株当たり純資産価額×(1－L)
(Lは従業員数・業種・総資産額・売上高により変動)小会社１株当たり純資産価額（(類似業種比準価額＋１株当たり純資産価額)÷２でも可能）
類似業種比準価額とは、自社の配当・利益・純資産(帳簿価額ベース)の３つについて同一業種の平均と比較した倍率に同一業種の株価をかけたものです。業種平均指標及び株価は国税庁から定期的に公表されています。
１株当たり純資産価額とは文字通り一株当たりの純資産価額ですが、帳簿価額ではなくあたかも被相続人の相続時点での課税評価額を計算するかのように会社の資産と負債を相続時点で評価します。
ただし例外的な評価方法もあり、同族会社の株主のうち同族グループに該当しない株主だった被相続人の場合、配当還元方式といわれる年間の配当額を基礎とした計算方法で評価します。また、いわゆる持株会社や土地等保有会社なども例外的な評価方法で評価します。
株式評価額のうち１株当たり純資産価額はあたかも被相続人の相続時点での課税評価額を計算するかのように会社の資産と負債を相続日時点の価値で評価すると説明しましたが、ここでは評価対象となる財産のうち他の回で取り上げない法人または個人事業主に特有の資産の評価について解説します。
事業者特有の資産のうち主なものとして、売掛金と棚卸資産の評価について解説します。売掛金、未収入金、貸付金などの債権：元本金額＋経過利息－破産などにより回収不能と見込まれる金額商品・製品（完成品）：相続時点における消費税抜の販売価額－(適正利潤＋販売経費)原材料（未加工品）：相続時点における仕入価額＋引取運賃半製品及び仕掛品（加工中品）：上記の原材料評価額＋加工費ここで２～４に含まれるものについて補足しますと販売目的で保有している資産がすべて含まれ、例えば分譲目的で保有している不動産（建設中の建物を含む）も上記の通り評価します。
有価証券も他の資産と同じように実質的な保有者に対して課税されます。いわゆる名義株といわれるもので、かつての商法で会社設立に最低７人の発起人が必要とされていたため、数合わせのために名義だけ借りたケースが多いです。
名義株かどうかの判断は、出資払込や贈与の状況、議決権行使の状況等を勘案し、名義人が株主としての実態があるかに着目します。例えば被相続人の妻名義の株式があるものの、夫婦が同一生計で株主として権利を行使した事実が資料などで判明しなかった場合、妻名義の株式は被相続人である夫の名義株とみなされ、相続税の課税対象となることがあります。また、遺産分割の際相続財産なのかどうかが不明確になり、遺産分割トラブルの原因になることもあります。
現在の会社法では最低株主数は１名のため、もしもの相続の前に株主名義を実質的な株主の名義にあらかじめ変更することも相続対策になります。なお、名義書換えにより株式の譲渡や贈与とみなされ課税されるのではないかと不安になる方もいらっしゃるかと思います。もし、名義株の名義変更を検討されるされる際は、あくまで実質的な株主への名義書換えであることを証明できるよう名義変更に至った経緯を文書で記録しておくとよいでしょう。
所得税非課税で資産運用ができるNISA口座をお持ちの方が多くいます。一方で万が一死亡した場合保有していたNISA口座はどうなるのか、また相続税は課税されるのか気になる方もいると思います。ここではNISA口座の相続と税金について取り上げます。
NISA口座は一代限りとなっておりNISA口座をそのまま相続することはできません。相続発生時は口座を開設している金融機関に「非課税口座開設者死亡届出書」を提出しNISA口座の解約を行います。このとき、NISA口座にあった有価証券は相続人の一般口座または特定口座に移管されます。ただし、移管とはいっても死亡時の時価で被相続人から相続人に売却されたとみなされます。そのため、被相続人死亡時までに生じた含み益には所得税が課税されない一方、死亡時以降生じた配当金や含み益は被相続人の所得として課税対象になります。また、死亡時売買とみなされる場合、一旦被相続人が有価証券を時価で現金化し、その売却代金が被相続人に相続された上で相続人は売却した有価証券を相続された売却代金で買い戻したものと捉えます。よって、死亡時にNISA口座にあった有価証券は死亡時の時価で相続税が課税されます。したがって、相続税に関してはNISA口座にあったとしてもNISA口座以外の口座にある有価証券と同じ取扱いになります。
NISA口座の相続に関しては、国税庁のNISAに関するQ&AQ24もご参照ください。
国税庁HPNISA及びつみたてNISAの手続に関するQ&A
今回は有価証券の相続税について解説しました。非公開株式については計算方法が複雑ですが、生前から株価に影響する論点を押さえて節税対策をすることができます。この点は他の相続財産と比較して生前対策を講じやすい相続財産といえます。
株式については相続から遺産分割協議で相続先が決まるまでの間は各法定相続人の準共有財産とされ、議決権や譲渡などは法定相続人から代表者１人を決めて行使することになります。むろん、代表者が単独で権利行使できるわけでなく法定相続人全員の過半数の同意が必要ですので特に法定相続人同士での連絡が十分に取れない状況にある場合は十分な注意が必要です。
なお、４月に入り先述した非公開株式の評価について2028年からのルールの見直しを検討しているとの報道がありました。見直しの理由は、特に類似業種比準価額を採用する場合に相続が見込まれる時期に配当や減資、第三者割当などにより相続対象となる株式の基準となる純資産額を引き下げることで株価を意図的に引き下げる手法が見られ、より実態に近い評価になるようにするためとされています。相続対策に大きな影響があるため、今後も改正動向を注視すべきと言えます。
日本経済新聞2026年４月20日｜非上場株の相続評価、2028年1月から新ルール適用へ有識者が初会合
日本経済新聞2026年４月13日｜非上場株の相続評価見直し、国税庁が過度な節税抑止一部は増税に

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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260420100201/</link>
<pubDate>Fri, 24 Apr 2026 09:00:00 +0900</pubDate>
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<title>今年2026年の所得税、来年2027年の住民税|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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<![CDATA[
目次令和８年(2025年)度税制改正法案は、年度予算案が２月の衆議院解散総選挙の影響で審議時間が限られ４月にずれ込んだ一方で、３月31日の年度末ギリギリで成立しました。今回の税制改正の内容については昨年の年度末に以下の記事をアップしており、今回の改正事項はほぼ大綱通りの内容になっています。参考記事：令和８年度与党税制改正大綱今回は成立し確定した所得税の改正内容のうち、多くの人に影響がある改正事項を取り上げ今後の所得税がどうなるのかご理解いただけることを狙いとしています。なお、改正内容は翌年６月以降の住民税（個人都道府県民税及び個人市町村民税）にも影響するため、来年令和９年度の住民税への影響についても併せて説明します。なお、改正法案については以下のリンクもご参考ください。財務省HP|所得税法等の一部を改正する法律案新旧対照表総務省HP|地方税等の一部を改正する法律案新旧対照表
今回の税制改正でほとんどの人に影響するのが基礎控除額の引き上げです。昨年の税制改正では控除額の引き上げが5年ぶりに行われ引き上げ額も大幅でした。今年も所得水準引き上げと健保の加入基準となるいわゆる180万円の壁対策として基礎控除の引き上げが行われました。改正後の所得税の基礎控除額は以下の通りです。令和８年(2026年)・令和９年(2027年)における基礎控除額の一覧
合計所得金額基礎控除額489万円以下104万円489万円超655万円以下67万円655万円超2350万円以下62万円2350万円超2400万円以下48万円2400万円超2450万円以下32万円2450万円超2500万円以下16万円2500万円超なし令和10年(2028年)における基礎控除額の一覧合計所得金額基礎控除額132万円以下99万円132万円超2350万円以下62万円2350万円超2400万円以下48万円2400万円超2450万円以下32万円2450万円超2500万円以下16万円2500万円超なし令和11年(2029年）から当面の間における基礎控除額の一覧
合計所得金額基礎控除額2350万円以下62万円2350万円超2400万円以下48万円2400万円超2450万円以下32万円2450万円超2500万円以下16万円2500万円超なしなお、上記の基礎控除引き上げは所得税のみで今年度も住民税については現行と変更なく基礎控除額の引き上げはありません。そのため、住民税のほうが所得税より割高になる場合があります。参考までに住民税における基礎控除額の一覧を掲げます。
合計所得金額基礎控除額2400万円以下43万円2400万円超2450万円以下29万円2450万円超2500万円以下15万円2500万円超なし
なお、今回の基礎控除額引き上げに伴い以下の所得控除の適用要件が同時に変更されます。配偶者控除と扶養控除における同一生計配偶者及び扶養親族の合計所得金額要件：58万円以下→62万円以下ひとり親控除におけるひとり親の生計を一にする子の総所得金額等の合計額の要件：58万円以下→62万円以下勤労学生控除における勤労学生の合計所得金額要件：85万円以下→89万円以下家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例における必要経費に算入する金額の最低保障額：65万円→69万円今回の税制改正では基礎控除のほか給与所得控除についても令和８年度以降の給与所得について一部引き上げがありました。具体的には給与収入が190万円以下の場合、65万円→69万円と４万円引き上げられます。基礎控除と合わせると給与収入が190万円以下の場合の所得控除最低額は104万円＋69万円=179万円となり、所得の壁が180万円近くとなり、社会保険と税金でほぼ統一されることになります。改正後の給与所得控除の一覧を示すと以下の通りです。ここでいう給与収入には通勤手当や出張日当・実費など所得税非課税とされるものは除外されますのでご注意ください。課税給与収入給与収入からの控除額190万円以下69万円190万円超360万円以下課税給与収入×30％+８万円360万円超660万円以下課税給与収入×20％+44万円660万円超850万円以下課税給与収入×10％+110万円850万円超195万円上記の給与所得控除は今年12月の年末調整または来年１月以降の確定申告から適用されます。源泉徴収税額については毎年１月～12月の期間で適用されることから、今年2026年(令和８年)１月から適用されている源泉徴収額表はすぐには変更されず、来年2027年(令和９年)１月から今回の税制改正を反映した源泉徴収額表が適用されます。
今年度の年末調整や確定申告での対応については、時期が近付きましたら別途記事をアップ予定です。
住宅ローン控除については今回の税制改正で適用期限が2030年(令和12年)12月31日までに延長されました。今回の延長においては認定住宅等に該当しない住宅について、2027年（令和９年）12月31日以前に建築確認を受ける省エネ基準適合住宅（登記簿上の建築日付が2028年（令和10年）６月30日以前のものを含む。）建築確認を受けない省エネ基準適合住宅で登記簿上の建築日付が2028年６月30日以前のものの新築等のいずれにも該当しない場合は住宅ローン控除の適用が受けられなくなります。住宅ローン控除の控除率及び限度額は以下の通りです。
なお、※は年齢40歳未満であって配偶者を有する者、年齢40歳以上であって年齢40歳未満の配偶者を有する者又は年齢19歳未満の扶養親族を有する者が適用を受ける場合の借入限度額です。住宅の区分居住年借入限度額控除率控除期間認定住宅2026年(令和８年）～2030年(令和12年)4,500万円
(※5,000万円)0.7％13年ＺＥＨ水準省エネ住宅〃3,500万円
(※4,500万円)〃〃省エネ基準適合住宅2026年・2027年(令和９年)2,000万円
(※3,000万円)〃〃認定住宅等の既存住宅の取得の場合
住宅の区分居住年借入限度額控除率控除期間認定住宅2026年～2030年3,500万円
(※4,500万円)0.7％13年ＺＥＨ水準省エネ住宅〃
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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260413112116/</link>
<pubDate>Fri, 17 Apr 2026 08:30:00 +0900</pubDate>
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<title>2026年以降のインボイス制度|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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目次2023年(令和５年)10月に消費税インボイス制度が開始されて２年半が経ちました。２０２６年(令和８年)３月31日に可決成立した令和８年税制改正法では、インボイス制度についてもいくつかの改正事項がありました。また、４月にはインボイスQ&Aの改訂版が国税庁から公表されました。今回は令和８年度税制改正で変更となった点を中心に、今回の改訂版でインボイスQ&Aに登場した論点の中から重要なものを取り上げます。
2023年(令和５年)10月の消費税インボイス制度開始にあたって、適格請求書に該当しない仕入書類（請求書、領収書、レシート等）だった場合に仕入に関する消費税を控除できないとなると、導入初期の十分にインボイス制度への対応ができていない中では消費税負担が一気に増加することが予想されたため、適格請求書に該当しない仕入書類だったとしても仕入等に含まれる消費税相当額のうち一定割合について当分の間消費税申告の際に控除できる経過措置が設けられました。
2023年(令和５年)10月の消費税インボイス制度開始当初は、2023年(令和５年)10月から2026年(令和８年)９月までの３年間は消費税相当額のうち８割(80％)を控除可能とし、2026年(令和８年)10月から2029年(令和11年)９月までの3年間は消費税相当額のうち５割(50％)控除可能とする経過措置となっていました。
しかしながら、近年の物価高騰やインボイス制度対応の進捗状況に鑑み、令和８年税制改正で以下の通り経過期間の延長と控除可能割合の引き上げが行われました。2026年(令和８年)10月から2028年(令和10年)９月まで：仕入消費税相当額の７割(70％)2028年(令和10年)10月から2030年(令和12年)９月まで：仕入消費税相当額の５割(50％)2030年(令和12年)10月から2031年(令和13年)９月まで：仕入消費税相当額の３割(30％)この経過措置が適用となる仕入書類は税率ごとの消費税が明確であることが要件となっています。なお、基準期間（原則として２事業年度前）の消費税課税対象となる売上高が１億円未満の事業者が適用できる税込１万円未満の仕入や経費取引に対する適格請求書不要で消費税相当額全額を控除できる特例は今回の税制改正でも変更はなく2029年(令和11年)９月までですのでご注意ください。
2023年(令和５年)10月の消費税インボイス制度開始にあたっては、これまで基準期間（原則として２事業年度前）の消費税課税対象となる売上高が1,000万円以下だったため消費税の納税義務がなかった事業者（免税事業者）もインボイス制度対応で適格請求書発行事業者となると課税事業者として消費税を納税する義務が生じることから、フリーランサーやアーティストを中心に急激な増税を懸念する声があがりました。
そこで、基準期間の消費税課税対象となる売上高が1,000万円以下の事業者が適格請求書発行事業者になった場合には、計算が簡便でかつ納税負担が軽減される２割特例(消費税納税額を課税売上高の２割(20％)とすることができる特例）が導入され、2026年(令和８年)９月30日の属する事業年度まで適用できることになっていました。
しかしながら、特にフリーランサーなどの個人事業者を中心に２割特例終了に伴う消費税負担の急激な増加による事業継続不安の声が依然としてあることから、令和８年税制改正で個人事業者に限り2027年度(令和９年度)と2028年度(令和10年度)について消費税納税額を課税売上高の３割(30％)とすることができる「３割特例」が導入されることになりました。
３割特例は個人事業者に限られた特例のため、法人は改正前と同様に2026年(令和８年)９月30日の属する事業年度をもって特例措置が終了し、基準期間の消費税課税対象となる売上高が1,000万円超の者と同様の原則通りの消費税額計算になります。また、個人事業者であっても2027年及び2028年において基準期間(それぞれ2025年と2026年)の消費税課税対象となる売上高または前年度(それぞれ2026年と2027年)の１月～6がつの消費税課税対象となる売上高が1,000万円超となった場合や日本国内に事業拠点がない個人事業者は、３割特例は適用できず原則通りの消費税額計算となりますのでご注意ください。輸入品についての消費税は原則として保税地域から引き取った時点で輸入者が直接税関に消費税を納付しますが、輸入手続の煩雑さ回避の観点から引き取り時の課税貨物の合計額が１万円以内の場合消費税の直接納付が免除されています。
しかしながら、近年ではECサイトの発達で海外業者から輸入する形での少額な物品購入が増加し本来ならば日本国内消費に充当される物品購入に課税されるべき消費税が多額に免除されている状況になっています。そこで、令和８年度税制改正により2028年(令和10年)４月１日以後の譲渡から、通信販売の方法で海外から税抜１万円以内の物品を日本へ輸出する事業者は国内国外を問わず、販売先の輸入者が保税地域から引き取った時点で消費税の課税対象となり申告納税をしなければならないことになりました。
この課税制度の導入に合わせて「特定少額資産販売事業者」登録制度が創設され、通信販売の方法で海外から税抜１万円以内の物品を日本へ輸出する事業者が登録できます。この特定少額資産販売事業者に登録されると輸入者が通信販売の方法で海外から輸入した税抜１万円以内の物品を保税地域から引き取る際に提出する輸入申告書に登録業者の登録番号と税抜１万円以内の物品の輸入に該当する旨を記載することで引き続き消費税の直接納付が免除されます。言い換えますと、輸入申告書に登録業者の登録番号と税抜１万円以内の物品の輸入に該当する旨がない場合有乳業者は税関に消費税の直接納付が必要になるということです。特定少額資産販売事業者登録制度は2027年(令和９年)10月１日から登録開始となり、登録されると2028年(令和10年)４月１日から自動的に消費税課税事業者となります。
なお、amazonなどECプラットフォーム経由で税抜１万円以内の物品を輸出する取引の場合は、こちらも令和８年度税制改正により2028年(令和10年)４月１日以後の譲渡からECプラットフォーム業者が実際の販売業者に代わって消費税を日本国内の購入者から徴収し税務署に納税する制度が導入されるため、特定少額資産販売事業者自身が消費税の申告と納税を行う必要はありません。
インボイス制度において古物や再生資源の仕入については個人を含む不特定多数の仕入先があることから、古物商や再生資源業者登録があることを条件に仕入先が適格請求書発行事業者でない限りインボイス制度適格の納品書等（適格請求書）が無くても帳簿に仕入の記録を保存するのみで仕入に含まれる消費税額を申告時に控除することができます。
しかしながら、近年金くず（スクラップ）の取引価格上昇に伴い金くず特に太陽光発電施設からの銅線の盗難と盗難品の売却被害が多発しています。そこで2025年(令和７年)６月に金属盗対策法が可決成立し、銅など特に盗難対策が必要な金属の金くずを「特定金くず」に指定して特手金くずを仕入れる業者に特定金属くず買受業の届出と買受時の本人確認、取引記録の作成などを義務付けました。
この金属盗対策法成立を受けて、インボイス制度での運用も特定金くずの仕入については古物及び再生資源特例の対象から除外し、届出済み特定金属くず買受業者が金属盗対策法に基づく買受時の本人確認及び取引記録の作成を条件に適格請求書発行事業者でない者からの特定金くずの仕入についてインボイス制度適格の納品書等（適格請求書）が無くても帳簿に仕入の記録を保存するのみで仕入に含まれる消費税額を申告時に控除することができる形に変更されます。この変更により、盗難品の売却及び仕入を買取り手続厳格化だけでなく買取業者の消費税免税メリット排除の形で未然に防ぎ、金くず盗難防止対策を担保する形になります。
金属盗対策法の施行は2026年(令和８年)中とされ、当該特定金くず仕入特例も金属盗対策法施行日から適用とされていますが、ブログ更新時点では施行日は未定となっています。
ここでは令和８年度税制改正とは関係ありませんが、インボイスQ＆Aに新たに追加された事項を１つ取り上げます。インボイス対応の必要性が薄れた等の理由でいったん適格請求書発行事業者の登録を取りやめたものの再度適格請求書発行事業者になる場合の取り扱いについてです。
一度「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」を提出すると翌年（法人の場合翌事業年度）から適格請求書発行事業者でなくなりますが、翌年改めて適格請求書発行事業者となる場合は取消しは遡って無効にはならず、改めて登録希望日の15日前に「適格請求書発行事業者登録申請書」の提出が必要になります。
また、適格請求書発行事業者の登録の取消しをした場合、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても取消し後２年（事業年度）の間は免税事業者に戻ることができません。この課税事業者期間も基準期間の課税売上高が1,000万円以下の期間に再度登録した場合は再登録後自動的に課税事業者となり、再び取りやめた場合は再取止め後２年間は免税事業者に戻ることができませんので注意が必要です。
（インボイスQ&AQ13-2）
今回は令和８年度税制改正の内容を中心に最新のインボイス制度情報を取り上げました。
インボイス制度開始から２年半が経ちましたが、いまだにインボイス制度の意義や消費税の仕組みについて質問を受けることがあります。意義が理解されないまま消費税負担が重くなる、また、事務対応が増えるという不満の声あり、引続き当事務所ではインボイス制度の意義について丁寧に説明いたしますとともに、今後もインボイス制度についてブログでの発信を継続してまいります。

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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260406141607/</link>
<pubDate>Fri, 10 Apr 2026 08:30:00 +0900</pubDate>
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<title>【2026年版】相続税解説シリーズ⑤|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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<![CDATA[
目次相続税解説シリーズ第５回目の今回は、相続税の話題としてよくのぼる不動産について解説します。相続税の基礎控除額が最低3000万円であることから相続税がかかるケースとなることが多いのが、１件の価格が高価な財産である不動産所有者です。不動産は生活の拠点、商売の拠点、賃貸、投資など様々な目的があり、価値も立地やその時々の情勢で変動するため評価が複雑な資産でもあります。今回は不動産の相続税の中で特によく話題になる論点に絞って解説します。
なお、各回のテーマは以下の通りです。
第1回基本事項
第2回納税義務者
第3回準確定申告
第4回現金・預金
第5回(今回)不動産
第6回有価証券
第7回退職金・生命保険
第8回その他財産・債務・葬儀費用
第9回税金計算・控除制度
第10回事業承継特例
番外編贈与税
各回のトピックは基本的な事項の解説とし、相続税とはこんなものなのかというざっくりしたイメージを持っていただくことを想定しています。内容についてもう少し詳しく知りたい方は、お問い合わせフォームなどから個別にご相談ください。
なお、今回リライトした内容は令和８年４月現在の法令に基づいています。
相続税がかかる不動産は被相続人が所有していた土地や建物は勿論ですが、借地権や占用権など不動産に関する権利も対象となります。実質的に不動産を使用する権利が不動産本体とは別に相続税の課税対象になることから、所有者とは異なる人が実質的に使用していた場合でも不動産本体については所有者に課税されます。なお、ここでいう所有者の判定は不動産登記上の名義で判断します。
近年、相続した不動産について相続人が所有者変更登記をせず数年そのままにした結果持ち主不明の空き家となり、区画整理や不動産売買の障害となっているケースが増加しています。この空き家対策の税制については後述します。万が一変更登記を失念した場合、相続税は遺産分割協議の結果(協議をしていない場合は法定相続割合)ベースで各相続人に課税され、相続後の固定資産税も各相続人連帯の納税義務が発生します。また、死亡した人が名義上の「所有者」であるため、相続した不動産の売却・譲渡が事実上困難になります。こうしたトラブルを回避するためにも相続した不動産は忘れずに変更登記しましょう。なお、相続に伴う変更登記は2024年(令和６年)４月１日より義務化され、相続（遺言も含みます。）によって不動産を取得した相続人は、その所有権の取得を知った日から３年以内遺産分割が成立し、成立の結果不動産を取得した相続人は、遺産分割が成立した日から３年以内に相続登記をしなかった場合、相続人が極めて多数に上り、戸籍謄本等の資料収集や他の相続人の把握に多くの時間を要するケースなど正当な理由がある場合を除き、10万円以下の過料の適用対象となります。ただし、2024年(令和６年)４月１日以前の相続開始に伴い不動産を取得した場合は2027年(令和９年)３月31日までに相続登記をすればよい猶予措置があります。
東京法務局HP｜相続登記が義務化されました（令和６年４月１日制度開始）～なくそう所有者不明土地！～借地権や占用権などの不動産に関する権利も相続税の課税対象と申し上げましたが、平成29年(2017年)に民法大改正があった際に新たに設けられた権利が「配偶者居住権」です。配偶者居住権とは、配偶者が被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合に、その居住していた建物の「全部」について無償で使用及び収益をする権利（民法第1208条1項）と定義されています。
平成29年民法改正前ですと建物の相続は建物の所有権を相続する形のみでした。そのため配偶者が住み続けるために配偶者が住宅を100％相続し遺産分割において代わりに被相続人の現金預金を子に相続し配偶者の生活資金が無くなるケースがありました。また一方で、子が住宅を100％相続して配偶者の生活場所を失ったり、不動産の処分がうまく進まなったりすることがありました。そのために居住する権利を建物の所有権とは別に創設されました
配偶者居住権は配偶者が亡くなるまでの間存続し(民法第1310条)、配偶者が亡くなった後子などに相続されることはありません。なお、配偶者居住権は登記をしないと相続当事者以外の第三者に権利を主張することが出来なくなりますので、登記忘れにくれぐれもご注意ください。
不動産及び不動産に関する権利に関する評価について解説します。不動産の評価は種類によって異なる評価方法があります。以下、主なものについて掲げます。土地：
・路線価の設定されている地域(主に都市計画地域)：路線価方式を適用し相続時直近の沿道路線価と土地の形に合わせて評価
・路線価の設定されていない地域：その土地の相続時直近の固定資産税評価額に地区ごとに設定された倍率をかける方法で評価
ただし、貸地や貸家建付地の場合後述3.または4.の評価額を控除し、配偶者居住権が設定されている家屋が建つ土地については後述6.の評価額を控除します。家屋：相続時直近の固定資産税評価額で評価
ただし、配偶者居住権が設定されている家屋については後述6.の評価額を控除します。借地権及び地上権：1.の土地評価額×一定の借地権割合または地上権割合定期借地権：借地権者に帰属する経済的利益及びその存続期間を基として評定した価額によって評価貸家などの賃貸建物：先述2.の家屋評価額×（１－一定の借家権割合×賃貸割合）配偶者居住権
・配偶者居住権本体：先述2.の家屋評価額×（１－（（耐用年数-経過年数-見込余命年数）÷（耐用年数－経過年数）×見込余命年数に応じた法定利率による複利現価率）
・配偶者居住権の設定されている建物が建つ敷地の利用権：先述1.の土地評価額×（１－見込余命年数に応じた法定利率による複利現価率）
土地は相続時直近の路線価または固定資産税評価額で評価することは先述の通りです。もし相続した土地が宅地であった場合、これら路線価や固定資産税評価額を評価を用いることにより、周辺の土地需要が高まり地価が上昇傾向にあると評価額が異常に高くなり相続後も相続人が引き続き住宅や事業用建物として使用しようとしている場合、相続税の負担が多額になって今後の生活や事業経営に支障が出る可能性が高まります。
そこで、宅地に関しては一定の面積を限度に評価額を減額する特例があり、これを通称「小規模宅地等の特例」といい、宅地等について最大400㎡に達するまでの部分について50％～80％の減額が受けられます。具体的な割合については下記国税庁HPリンクをご参照ください。この特例は必ずしも相続当事者の住居用である必要はなく、一部家内事業用や賃貸用の土地でも適用になる場合があります。また、被相続人が死亡時に現に住んでいなくても入院や介護施設に入居しているなど生活拠点が完全に移転したと認められないケースでも適用になります。なお、この特例は一定の面積を超えた宅地の場合、一定の面積を限度に適用されます。
国税庁HPNo.4124｜相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例（小規模宅地等の特例）
冒頭に述べましたが近年相続後住む人のいなくなった住宅が長期間放置され、所有権不明のままとなり不動産の活用に支障をきたすケースが増加しています。そこで、平成28年(2016年)４月よりこうした空き家を減らし不動産の有効活用を促進するためいわゆる「空き家特例」が創設され、令和９年(2027年)12月31日までの空き家及び当該空き家のある宅地の譲渡まで適用されます。
この特例は相続直前まで被相続人が暮らしていた土地及び建物について以下の要件をすべて満たす場合に相続税ではなく、相続した空き家を譲渡した際の所得税譲渡所得から最高3000万円控除される特例です。昭和56年(1981年)５月31日以前に建築されたこと。区分所有建物登記がされている建物でないこと。相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと。相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと。家屋について譲渡の時において一定の耐震基準を満たすか、あるいは家屋の全部の取壊し等をした後に敷地を譲渡すること。相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。売却代金が1億円以下であること。上記の要件のうち、5.については、令和６年(2024年)1月1日以降空き家等を譲渡した場合譲渡後翌年２月15日(確定申告期間開始前日)までに家屋について一定の耐震基準を満たすリフォームをするか、または取壊しあるいは滅失した場合でもこの空き家特例を適用することができます。この特例は被相続人が生前要介護認定を受けやむを得ず介護施設に入った場合、介護施設にいた期間も被相続人が居住していたとみなして適用を受けられる場合があります。
なお、相続した土地や建物を３年以内に他の者に売却した場合、空き家及び空き家の敷地でなかった場合でも相続税のうち土地や建物に対応する部分について譲渡時の所得税譲渡所得から控除することができ、この控除に関しては適用時期の期限が設けられていません。
相続税における不動産の特例は住宅だけではありません。筆者の所在する北海道では農業経営者が広い土地を農地として所有しているケースが多くあります。広大な農地を相続し多額の税金がかかると、相続後の農業経営を圧迫し結果として離農の加速を招きかねません。そこで、農地の相続にも特例があります。
具体的には、被相続人の死亡に伴い農地を相続する場合や生前に農地を後継者に一括贈与し受贈者が贈与税の納税猶予を受けていた場合に、土地を相続した後継者の相続税のうち「農業投資価格」と呼ばれる一定の価格を超える部分の相続税を一旦猶予し、相続した後継者の死亡時や後継者の後継者に農地を一括贈与した時などに猶予された相続税が免除されます。後継者である相続人が農業を永続的に続ける前提での特例ですので相続時に離農する場合は相続税がかかりますし、相続後途中で離農した場合は猶予された相続税が遡って課税されます。
なお、生前に農地を後継者に一括贈与し受贈者が贈与税の納税猶予を受けていた場合猶予されていた贈与税は相続時に全額免除され、生前贈与された農地が相続財産とみなされて上記の農地相続税猶予特例の対象になります。
近年不動産市場が活発になっており、都市部やリゾート地を中心に不動産相場が上昇しています。一方、先述の評価方法では不動産相場の上昇に追いつかず、相続税評価額が実態の相場と乖離するケースが出ていました。そこで、令和８年税制改正では特に節税対策として行われることが多い以下のケースについては、2027年(令和９年)1月1日以降の相続または贈与において路線価や固定資産税評価額ではなく実際の不動産相場を基に評価することになります。被相続人等が課税時期前５年以内に対価を伴う取引により取得または新築をした一定の貸付用不動産不動産特定共同事業契約又は信託受益権に係る金融商品取引契約のうち一定のものに基づく権利の目的となっている貸付用不動産つまり、貸付用に新築または購入した不動産について５年以内に相続が発生した場合や、小口化された貸付不動産商品についてはより実態に近い価額で評価することになります。
ただし、相続日時点の不動産相場を厳密に採用することは実務上煩雑であったり、様々な事例の中から恣意的に価額設定されたりすることがあることから、特殊物件など特段課税上の弊害がない限り１．のケースでは取得価額×地価変動率×80％とし、２．のケースでは事業者等が把握している適正な売買実例価額又は定期報告書等に記載された不動産の価格等を参酌して求めた金額（該当価額がない場合は、取得価額×地価変動率×80％）を適用することとされています。
今回は不動産の相続税について解説しました。不動産は用途によって評価が変わり、特に建物は築年数の経過とともに評価額が下落する傾向にあるため、よく節税商品の対象となります。しかしながら、不動産の購入には多額を伴うため、ある程度の収益性がないと節税効果以上に不動産に関する出費が多く期待された効果が帳消しになることもあります。不動産による資産運用をご検討されている方は相続時の税金メリットのみにとらわれず、不動産運用による増収効果をよく見極めることをお勧めします。

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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260402094136/</link>
<pubDate>Fri, 03 Apr 2026 09:00:00 +0900</pubDate>
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<title>【2026年版】相続税解説シリーズ④|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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目次今回は現金と預金の相続税について解説します。現金と預金は日常から使用するものでほとんどすべての人が持っており、ほぼ全ての相続で相続財産の項目の一つになる最も重要な財産と言って過言ではありません。
お金そのものですので、財産評価そのものはいたってシンプルなのですが、「お金の流儀は人を表す」の言葉にもある通り、お金の持ち方、使い方が相続税にも大きな影響を与えます。シンプルだからこそ奥が深いのが現金と預金で、相続税税務調査における非違事項(指摘事項)で最も割合が高く、金額ベースで全体の約35％を占めます。今回は相続税課税において問題となりやすい論点に絞って解説します。
各回のテーマは以下の通りです。
第1回基本事項
第2回納税義務者
第3回準確定申告
第4回(今回)現金・預金
第5回不動産
第6回有価証券
第7回退職金・生命保険
第8回その他財産・債務・葬儀費用
第9回税金計算・控除制度
第10回事業承継特例
番外編贈与税
各回のトピックは基本的な事項の解説とし、相続税とはこんなものなのかというざっくりしたイメージを持っていただくことを想定しています。内容についてもう少し詳しく知りたい方は、お問い合わせフォームなどから個別にご相談ください。
なお、今回リライトした内容は2026年（令和８年）３月現在の法令に基づいています。
評価額に関しては相続税法第22条に「当該財産の取得の時における時価」と規定されています。この規定を現金及び預金について当てはめると、相続時点での被相続人の保有する現金と預金の残高金額がそのまま相続税計算のもとになる評価額となります。この点は他の財産と違い大変分かりやすいところです。
現金と預金の相続税における論点は金額よりもむしろ相続財産に含まれる現金と預金の範囲です。税務調査の指摘が多い論点も現金預金についての相続財産への加算漏れです。特に以下の論点で税務調査での指摘が多いため、次以降の小項目で解説していきます。過去の資金贈与名義預金へそくり(タンス預金)海外口座暗号資産いずれも、財産隠ぺいの手段とされやすいものであることから日本に限らず世界各国の税務当局が重点的に調査しています。
「相続財産」という言葉を聞くと「相続時に亡くなった被相続人から相続した財産」と思いがちです。もちろん言葉の意味としては正しいのですが、税金対策の観点から言いますと例えば被相続人予定者が病気等で余命わずかな状況で財産を相続人予定の家族などに予め贈与しておくことで、文字通りの「相続財産」とならないようにして相続税課税を逃れることも考えられます。
そこで相続税法第19条で相続開始直前７年以内に被相続人から贈与された財産を受けた相続人については、当該期間内に贈与された財産も相続税の対象となる相続財産に含めると規定されています。一方、生前贈与財産に対する贈与税を相続発生時にまとめて精算する相続時精算課税制度を適用した生前贈与財産については上記の年数に関係なく全て相続財産に加算されます。
この規定は婚姻期間が20年以上の配偶者からの住宅・住宅資金の生前贈与を除き、現金預金に限らず全ての財産に適用されます。この場合の評価額は贈与時に贈与された金額で、贈与時に贈与税が課税された場合二重課税を排除するため課税された贈与税の金額を控除して相続税課税対象となる生前贈与財産の評価額とします。ただし、経過措置により遡る期間は2021年(令和３年)１月１日以後に限られます。
なお、欧米では日本よりも相続税課税対象となる生前贈与の対象期間がが長く、アメリカでは生涯すべての生前贈与、フランスでは相続開始直前15年、ドイツでは相続開始直前10年、イギリスでは相続開始直前７年分が対象になっています。
相続税の対象となる財産は必ずしも名義など客観的なものだけで判断するわけではありません。実際にお金を使っている人とは違う人の名義にすることで、亡くなるまでの間ある程度被相続人が自由にお金を使いつつ相続税逃れをする可能性があるためです。このような実際に使っている人と口座名義が異なる預金を名義預金といいます。
現実的によくある名義預金の例は未成年の子供の将来資金を貯金するために、口座名義を子供名義にして実際のお金の出し入れや管理は親が行っている場合です。実務上名義預金なのかそうでないのかの判断は、登録されている印鑑の他の口座での使用状況や通帳・届出印の管理状況、過去数年間の入出金状況、名義人の生活状況など総合的に行います。ですので、グレーゾーンの多い論点で税務調査でも争点になりやすいところです。
逆に名義は被相続人で見かけ上は相続財産に該当する口座であっても、実際には相続人となる子供が口座を自由に使っているなど実質的に相続財産に当たらないケースもあります。この場合、過去にさかのぼり実質的に子供にお金が移転したと思われる時点で親から子へ贈与が行われたとみなされ、贈与税がかかることがありますので合わせて注意が必要です。
相続税の税務調査で執拗と思われるほど重点的に調査されるのが、いわゆるへそくりやタンス預金といわれるものです。前項目の名義預金よりも使っている人や使い道がより不透明になるため、税務当局が税金逃れの手段として疑いをかけてくるのです。
でもへそくりは家の中にあって動きがわからないので税務当局はわからないのではと思っていればそれは違います！税務調査の候補を探すにあたって預金口座の動きや所得状況を事前調査するのです！所得と生活費の動きを見て隠し財産の存在の可能性を判断し、税務調査の対象にするかどうか決めているようです。
ですので、税務調査が来てタンスなどプライベートなところに調査官が執拗に調べようとしていれば、高い確率で財産隠しがあると疑っていることになります。そうなって加算税を追徴課税される前に、資産運用や安全な資産管理のためにもへそくりはなるべく控え、相続時には正直に申告しましょう。
ここまで相続財産に含まれる現金預金の範囲を解説しましたが、ここでは相続時の預金の取り扱いについて触れます。
かつては死亡した人の預金口座は口座名義人本人でなければ引出しができないため遺産分割協議が整うまで引き出しが出来ず、葬儀費用や今後の生活費工面に苦労することがありました。そこで令和元年(2019年)民法改正で「預金仮払い制度」が創設され、金融機関ごと(口座ごと、本支店ごとではありませんのでご注意ください！)に、相続時口座残高×１／３×法定相続割合(最大150万円)を限度に遺産分割協議成立前でも相続人が引き出せるようになりました(民法第909条の2)。なお、「預金仮払い制度」により引き出した預金は遺産分割協議の結果に関わらず、実際に預金を引き出した相続人に遺産分割されたものとみなされて相続税課税が行われる点には注意が必要です。
「預金仮払い制度」で引き出されなかった預金については、通常の分割協議の対象となります。遺産分割協議が整った後金融機関に口座相続の手続をしますが、必要な書類が場合により異なります。リンクの全銀協HP「必要書類一覧全国銀行協会HP預金相続の手続に必要な書類」をご参照ください。
相続税の課税対象の現金預金は国内海外、円建て外貨建てを問いません。ですが、相続税の計算はすべて日本円で行うため、外国通貨や外貨預金はそのままでは計算できません。そこでレート換算をするのですが、使うレートは相続のあった日(被相続人が亡くなったことを初めて知った日)のレートです。ただし、一般に公開されている円相場とは限らず、財産評価基本通達では納税者が取引している金融機関が公表している電信買相場(TTB)とされています。
近年、暗号資産の流通や保有が増加していますが、暗号資産も相続税の課税対象です。暗号資産も日本円に換算し、活発な市場のあるものについては相続のあった日の市場での取引レートで換算し、そうでないものは個別判断となるようです。
また、決済手段として電子マネーやQRコード決済が普及し始めていますが、近年電子マネーやQRコード決済手段では約款で必要な手続きをすれば死亡した人の残高について相続による引継ぎあるいは現金による払い戻しが可能になっています。こうした残高引継ぎまたは払い戻しが可能な決済手段の場合は残高が相続財産となり相続税の課税対象になります。
今回はほとんどすべての相続で発生する現金預金について解説しました。現金預金はお金そのものであるため評価は単純ですが、課税対象が複雑で広範にわたります。今一度、自分だけでなく家族の身の回りの現金預金の状況を確認し、万が一の時に思わぬところで相続税が課税されて大きな負担になったということがないようにしましょう。

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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260324093321/</link>
<pubDate>Fri, 27 Mar 2026 08:00:00 +0900</pubDate>
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<title>【2026年版】相続税解説シリーズ③|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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目次相続税解説シリーズ第３回目は、相続時の所得税と消費税について説明します。「このシリーズは相続税の解説だから所得税や消費税は関係ないのでは？」とお思いになった方！相続に関する税金は相続税だけではありません！相続が発生すると所得税と消費税の申告・納税も必要になることがあるのです！
相続に関する税金として相続税については当然意識されるのですが、通常毎年決まった時期に確定申告がある所得税や消費税についてはあまり意識しないものです。相続時の所得税や消費税の知識が不足し、申告を忘れたり、遅れたりする結果として余計に税金を負担する事態になることもありえます。実際に私が相続税申告業務を請負った中で所得税の申告が必要だったことが判明した事例もあります。
そのためにも、相続税の細かい論点の解説に入る前に一度、相続時に生じる所得税と消費税について解説させていただきます。今回の解説を通じて相続税対策には所得税と消費税もセットになることをご理解いただき、相続が発生したときにスムーズに税金対策と相続に関する手続が進められるようになりますと幸いです。
各回のテーマは以下の通りです。
第1回基本事項
第2回納税義務者
第3回(今回)準確定申告
第4回現金・預金
第5回不動産
第6回有価証券
第7回退職金・生命保険
第8回その他財産・債務・葬儀費用
第9回税金計算・控除制度
第10回事業承継特例
番外編贈与税
各回のトピックは基本的な事項の解説とし、相続税とはこんなものなのかというざっくりしたイメージを持っていただくことを想定しています。内容についてもう少し詳しく知りたい方は、お問い合わせフォームなどから個別にご相談ください。
なお、今回リライトした内容は2026年(令和８年)３月現在の法令に基づいています。
「準確定申告」という用語の定義は法律で明記されていませんが、確定申告の義務がある人が年の途中で死亡した場合に行う申告のことです。この他海外に引っ越すため日本から出国する際に行う申告も指しますが、今回は相続税シリーズの一環で取り上げていますので、出国時申告については割愛し別の記事でご紹介します。
通常確定申告はある年の１月１日から12月31日までの１年間に発生した所得を翌年の２月16日頃から３月15日頃にかけて計算し税額を確定させて税務署に申告書で申告をして税金を払ったり還付を受けたりします。ところが、年の途中でお亡くなりになった方は期間中に確定申告を行うことができないケースが生じます。
そこで、お亡くなりになった方について１月１日から亡くなった日までの期間に発生した所得について年の途中で確定申告に準じた申告を行います。時期は違うものの「確定申告に準じて」申告することから「準確定申告」と呼ばれます。基本的事項は確定申告と同じですが、準確定申告ならではの論点もありますので次の項目以降で解説します。
確定申告は対象者本人が申告義務者として行う一方、準確定申告は本人が亡くなっているため本人が申告義務者になることは当然ありません。そこで、準確定申告は本人の権利義務を引き継ぐ立場にある相続人が申告義務者になります（所得税法第125条、消費税法第45条第２項・第３項）。つまり、相続人は相続時に相続税だけでなく所得税や消費税の対応も必要になるのです。もちろん、準確定申告書の作成・申告を税理士に委託することができ、当事務所でも準確定申告の代行を承っております。
申告先の税務署はがお亡くなりになった被相続人の死亡時点の住所地を管轄する税務署です。申告期限は本人がお亡くなりになった日の翌日から４か月を経過する日までで、前年の確定申告が未了であった場合前年分の確定申告も同日までに合わせて行います。ただし、１月１日から３月15日までの間にお亡くなりになった方について前年分の確定申告が未了の場合、前年分の確定申告については原則通り３月15日までとなりますので注意が必要です。
相続税の申告期限が死亡した日の翌日から10ヶ月を経過する日までですので、準確定申告は相続税申告より半年も期限が早いのです。死亡後の税金対応に当たっては、相続税より先に所得税や消費税の申告対応を検討することをお勧めします。
準確定申告する所得の種類は確定申告と同じで、申告対象となる所得の期間は１月１日から本人がお亡くなりになった日までです。このため、相続開始後相続人に入金になったものや支払ったもののうち、生前期間分の社会保険料などを除いて対象外となります。特に亡くなった本人の過年度の確定申告の中で相続人となる家族の医療費や保険料を含めて所得控除を受けている方は、相続開始後の期間における家族の医療費や保険料を誤って含めることがないよう注意が必要です。
また、１か所のみから給与所得をもらっていた方については年末を待たずに死亡退職時に年末調整が行われるため、準確定申告は不要です。ただし、給与のうち本人死亡後に支給される給与は死亡退職金とみなされ、準確定申告の対象には含めず相続税法上のみなし相続財産となりますので二重申告することがないよう注意が必要です。なお、死亡退職金の相続税での取り扱いについては第７回で取り上げます。
お亡くなりになった方の中には個人で事業をしていたり、不動産賃貸をしていたりする方もいらっしゃいます。このような方について事業所得や不動産所得を算定すると赤字で他の所得と通算して相殺できずに発生した赤字が残ることがあります。
通常の確定申告では青色申告の場合、相殺できなかった赤字は前年度払った所得税の一部を繰り戻す形で還付を受けるか、翌年度に繰り越し翌年度以降生じた所得と相殺するかを選択することができます。
一方、準確定申告では死亡に伴いこれ以上繰り越しができないため、前年度払った所得税の一部を繰り戻す形で還付を受けるのみとなります(所得税法第141条)。この還付金については相続税計算にも影響があります。詳細は後ほどの項目で解説致します。
個人で事業をしていた方が亡くなったことをきっかけに配偶者やご子息の方などがその個人事業を事業承継することがあります。個人が事業承継する場合で相続人が事業主として事業を営んでいなかった場合、事業承継後速やかに開業届を相続人本人の住所地を管轄する税務署に提出します。
通常開業時は過去の売上高がないため、２年前の税込売上高を基準に判定する消費税の免税点(税込売上1000万円以下)は当然に該当するのですが、相続に伴う承継があった年の免税判定は亡くなった被相続人の２年前の税込売上高を加算して判定することから開業初年度から消費税課税事業者となることがありますので注意が必要です。
また個人事業を相続した場合、適格請求書発行事業者(インボイス)登録は相続されず事業を引き継ぐ相続人は引き継ぐ前から自ら既に適格請求書発行事業者として登録されていない限り、改めて新規事業者として適格請求書発行事業者登録が必要です。登録申請期限は準確定申告と同じ被相続人の死亡時から４か月以内で、新規事業者登録されるまでの間は取引先への配慮の観点から被相続人が登録していた登録者番号を使ってインボイス対応の請求書や領収書などを発行・交付することができる取扱いがあります。
準確定申告の期限は先述の通り相続開始時から４か月以内ですが、その後の遺産分割の結果改めて準確定申告が必要になる場合があります。
準確定申告特有の所得の取扱いとして非居住者（相続税法上の非居住者の定義と異なり、日本国籍を有しておらず、かつ、過去10年以内に国内に住所又は居所を有していた期間の合計が５年以下である個人を指します）へ有価証券等を相続または遺贈した場合、相続人への譲渡とみなす取扱いがあります。遺産分割協議が準確定申告期限後にまとまることがあるため、こうした譲渡がある場合例外的に分割協議による確定後４か月以内に期限後申告、修正申告または更正の請求をすることになっています。この場合、追加税額の発生に伴う過少申告加算税や延滞税は発生しません。
準確定申告した所得税や消費税は準確定申告期限内に相続人が決定した相続割合で按分して各相続人が納付します(国税通則法第５条第１項、第２項)。ただし、全ての相続人の合意で相続財産の限定承認を行った場合、その相続人は限定承認した相続財産の範囲内でのみ負担(国税通則法第５条第１項)します。按分した税額を上回る相続財産のある相続人は、上回る金額の範囲で他の相続人の納税義務を連帯して負います(国税通則法第５条第３項)。
これら準確定申告した所得税や消費税は相続税の計算において被相続人から相続した租税債務とみなされ、相続財産から控除する債務に含まれます。これは所得税や消費税の納税に対して更に相続税を課すいわゆる二重課税を防止する意図があります。一方、準確定申告の結果所得税や消費税が還付される場合当該還付金は相続財産とみなされ、相続税の課税対象となります。このように、準確定申告の結果により相続税の計算や税額にも影響があるのです。
今回は死亡した人について所得税と消費税の最終納税額の確定を行う準確定申告について取り上げました。冒頭にも申し上げましたが、相続時の税金は相続税だけではありません。他にも相続時の税金がかかるとの理解が不足しいますと思わぬ納税負担が発生し場合によっては納税資金が準備できず滞納してしまうことになりかねません。当事務所では、このブログ記事、個別相談時、そして相続税申告代行業務時に準確定申告や他に係る税金についても説明し、相続人が思わぬ負担と感じることがないように努めております。
次回第４回以降相続税個別論点を解説します。

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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260317191133/</link>
<pubDate>Thu, 19 Mar 2026 16:00:00 +0900</pubDate>
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<title>【2026年版】相続税解説シリーズ②|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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目次相続税解説シリーズ２回目の今回は、相続税納税義務者と負担割合をテーマに解説をします。
相続税は相続により財産を受け取った場合、財産を受け取った相続人に課税されますが、相続人は１人とは限らず普段あまりコミュニケーションを取ることがない関係の人が絡むことも多くあります。
また、相続税の課税対象となる相続人は、必ずしも実際に遺産分割協議などで財産を直接引き継いだ人だけではなく、実質課税の観点から実質的に財産相続に当たるケースもあり、相続が発生した場合に「気が付かないことろで税金がかかった」ということがないよう事前に知識を押さえておくことが重要です。
今回の解説ではこのほか、相続放棄をする場合や限定承認をする場合の相続税の取り扱いについても説明いたします。相続の方向性に合わせて税金はどのようになるのか知るきっかけとなれば幸いです。各回のテーマは以下の通りです。
第1回基本事項
第2回(今回)納税義務者
第3回準確定申告
第4回現金・預金
第5回不動産
第6回有価証券
第7回退職金・生命保険
第8回その他財産・債務・葬儀費用
第9回税金計算・控除制度
第10回事業承継特例
番外編贈与税
各回のトピックは基本的な事項の解説とし、相続税とはこんなものなのかというざっくりしたイメージを持っていただくことを想定しています。内容についてもう少し詳しく知りたい方は、お問い合わせフォームなどから個別にご相談ください。
なお、今回リライトした内容は2026年(令和８年)３月現在の法令に基づいています。
前回の解説で説明したとおり、相続税の納税義務者は相続税法第１条の３第１項に規定されており、「相続又は遺贈により財産を取得した者」です。一方、相続を受ける人、つまり「相続人」となる人の範囲については民法887条から890条にかけて規定されており、配偶者(相続順位１位)子(相続順位１位、相続時既に死亡している場合はその子の子)親(相続順位２位)兄弟姉妹(相続順位３位)となっています。ただし、相続人となれない場合があり民法891条に故意に被相続人または相続順位が同順位以上の者を死亡させ(未遂含む)、刑に処された者被相続人が殺害されたにもかかわらず、その事実を告発しなかった者(配偶者・直系血族等を除く)詐欺や脅迫により、被相続人の遺言を撤回・取消・変更した、またはさせた者被相続人の遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者と規定されています。相続人となれない者(相続欠格者)は当然相続財産を受取る資格がありませんので、仮に相続人とならないことが判明する前に被相続人の死亡に伴って相続されたとしても遡って相続欠格となり相続税納税義務も遡って無くなります。
なお、ここでの説明は日本国内在住者の死亡により相続が発生した場合を前提としており、海外在住者の死亡により相続が発生した場合は死亡した被相続人の在住国の法令に基づき相続人が決定されますので、その点をご留意の上個別に外国相続に詳しい専門家にご相談ください。
相続では被相続人が所有していた財産を相続人が相続し財産を引き継ぎますが、相続税法の課税対象は「相続又は遺贈により財産を取得した者」であり、遺贈による財産の取得も相続税の課税対象です。遺贈とは、「ある人の死亡時に贈与する約束(遺言)によりある人から別の人へ財産や権利を贈与すること」です。つまり、被相続人の財産が相続人以外の人に引き継がれた場合、死亡に伴う財産移転であり経済な実質からみて相続と同じ効果を有するため、遺贈により財産を引き継いだ人にも相続税がかかります。また、この場合の税額は法定相続人の税額の２割増しとなります(相続税法第18条)。
なお、無償の財産受取の形の遺贈だけでなく死亡に伴う著しく低い価額での財産買取りをした場合も公正な時価と買取価額との差額部分に相続税がかかることがありますのでご留意ください。
万が一の相続に備えてあらかじめ遺言を残し、相続財産の行き先を決めることがあります。遺言には自筆証書遺言公正証書遺言秘密証書遺言の３種類が民法で定められています。今回は相続税に関する説明のため、３種類の遺言の違いについては説明を割愛しますが、遺言通りに遺産分割された場合各相続人または遺贈の受遺者の相続税負担割合も遺言通りになります。
一方で遺言に対して兄弟姉妹以外の相続人は一定の割合の遺留分に対する金銭を他の相続人に請求し、相続財産の取り分の確保をすることができます。この場合精算する金銭は相続財産の再分配に当たるため、遺留分を請求した相続人に遺留分に相当する金銭に対する相続税が課税されます。
近年、被相続人が認知症になって判断能力が低下することが増加していることから、相続対象財産で構成される家族信託を立ち上げ確実に相続したい者に相続できるようにすることがあります。家族信託については信託受益者という信託財産からの利益を得る人に課税されることになっており、当初の受益者が被相続人で相続により相続したい相続人に受益者が移る信託契約の場合相続税がかかります。この場合、信託構成財産は他の相続財産と一緒に相続税法上の相続財産とみなして相続税が課税されます。
遺産分割を巡って相続人の間で争いが起きているいわゆる争族状態になっている場合、相続税申告期限の相続開始後10ヶ月に間に合わないことがあります。争族状態を理由とした申告期限の延長は認められておらず、相続開始後10ヶ月以内に一度申告と納税をすることになります。
遺産分割協議が整っていない時点で申告する場合各相続人の相続税負担割合をどのように決定するかが論点となりますが、一旦民法900条に規定されている法定相続分で相続財産が按分されたものとみなして決定されます。このとき全体の相続税額は課税相続財産全体で計算するため、按分割合が変わっても変わりません。
ただし、ここでいう課税相続財産には遺産分割協議の対象外となる死亡保険金や支払先の決まっている死亡退職金、家族信託は含まれず、受け取る相続人のみに帰属する相続財産として相続税を負担することになります。
なお、法定相続分で相続財産を按分する場合、各相続人の財産按分額は「(相続人全員の相続財産+相続人全員の生前贈与財産+遺言等による遺贈財産)×各相続人の法定相続割合－各相続人の生前贈与財産－各相続人の遺贈財産」となり、ある相続人が生前贈与財産の存在を主張し立証すれば(特別受益)、過去全ての生前贈与財産が相続財産按分額計算の対象となり得ます。この財産按分額に含まれる各相続人の生前贈与財産には贈与税非課税枠(年間最大110万円)内での贈与額が含まれますので加算漏れがないようご注意ください。
前回も説明しましたが、相続時点で日本国籍を有さない人のうち日本国内に過去10年内に居住実績がある人は被相続人が日本国籍を有さず、かつ日本国内に過去10年以上居住実績がない人でない限り、日本の相続税の納税義務者となります。被相続人が死亡時に日本国籍を有していた場合は日本の民法に従って決定した遺産分割結果に基づいて相続財産が決定されます。
一方、被相続人が日本国籍を有さない一方日本国内に過去10年以内に居住実績がある場合の相続財産の各相続人への按分割合については、やや複雑な論点があります。それは、遺産分割協議が整わないまま相続税の申告・納税期限を迎える場合相続税申告に用いる各相続人の法定相続割合をどの国の法令に基づいて決めるかです。国税庁への照会回答によると、法定相続割合については被相続人の本国つまり国籍を有する国の法律に従った法定相続割合を用いることとされています。
なお、相続税額全体の計算においても法定相続割合が用いられますが、こちらの計算で用いる法定相続分は日本の民法に従った法定相続分を使用しますのでご注意ください。
国税庁HP|被相続人が外国人である場合の未分割遺産に対する課税
相続財産の管理や債務負担を避けるなどの理由で相続時に相続放棄をしたり、相続財産の限度でのみ借金を引き継ぐ限定承認をするケースがあります。ここでは、相続放棄と限定承認の場合の相続税について説明します。
まず相続放棄の場合ですが、相続放棄をすると相続人資格を失い財産を受取ることがなくなるため相続放棄した人に対して相続税はかかりません。ただし、相続税計算における基礎控除額の計算においては法定相続人数を基に計算するため、相続放棄した人も相続人の一人とみなして控除額を計算します。理由は相続放棄者が発生することによって基礎控除額などが変わることにより全体の相続税額が変動して課税の公平が損なわれることを防止するためです。詳細は第９回で追って説明します。むろん、相続人全員が相続放棄する場合は必要な清算手続を経て残った財産が国庫に帰属するため相続税はかかりません。
一方、被相続人に多額の債務や遺贈遺言がある場合に相続財産金額の範囲内のみ相続人全員の承認で債務や遺贈を引き受ける限定承認の場合ですが、限定承認は包括的な財産移転ではなく個別の財産及債務の移転となります。そのため、税法上は相続ではなく被相続人から各相続人への時価譲渡とみなし、相続人に対する相続税ではなく亡くなった被相続人の所得税(譲渡所得)課税対象となります。この場合、被相続人の準確定申告を行い申告・納付することになります。詳細は次回第３回で説明します。
今回は相続税納税義務者と負担割合についてお話しました。相続のパターンはその人、その時によって異なることからその時々に対応できる規定が設けられています。また、相続は実際に発生する時期が不確実であるため、生前対策として行われる遺言や信託に関する相続税の関係についても触れました。
今回の記事をお読みになった方が相続税に関して当事者意識をお持ちいただく一つのきっかけとなりましたら幸いです。

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<link>https://ezobrownbear-office.com/blog/detail/20260310083129/</link>
<pubDate>Fri, 13 Mar 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
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<title>相続税解説シリーズ①|札幌で税理士・公認会計士に相談ご希望の方は熊谷亘泰事務所へ！</title>
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目次毎年10回＋１回に分けてお届けしている、相続税についての解説シリーズの2026年（令和８年）版を今回からアップいたします。
相続税は、所得税や消費税、法人税などと異なり、相続時のみ発生することから触れる機会が少ない税金である上に納税義務者が複数となり、申告までの調整が煩雑になります。また、申告期限が被相続人の死亡つまり相続から10か月以内と短期間です。
そこで、この解説シリーズは相続税についてよくある事項について解説し、万が一の相続に前もって準備できるようにすることを目的としています。相続税の性質上意味が分かりにくい点もありますが、できる限り言葉をかみ砕いてわかりやすく解説するよう心掛けますので、よろしくお願いします。
このシリーズでこの記事をご覧の皆様の相続税に関する理解が深まれば幸いです。各回のテーマは以下の通りです。
第1回(今回)基本事項
第2回納税義務者
第3回準確定申告
第4回現金・預金
第5回不動産
第6回有価証券
第7回退職金・生命保険
第8回その他財産・債務・葬儀費用
第9回税金計算・控除制度
第10回事業承継特例
番外編贈与税
各回のトピックは基本的な事項の解説とし、相続税とはこんなものなのかというざっくりしたイメージを持っていただくことを想定しています。内容についてもう少し詳しく知りたい方は、お問い合わせフォームなどから個別にご相談ください。
なお、今回リライトした内容は2026年(令和８年)３月現在の法令に基づいています。
最初に相続税の納税義務者、つまり相続税を払う必要がある人について解説します。相続税の納税義務者は相続税法第１条の３第１項に規定されています。条文をかみ砕いて説明すると、「相続又は遺贈により財産を取得した者」です。
もちろん世界中の相続人が日本の相続税納税義務者ではなく、具体的には以下の相続人が課税対象者となります。相続または遺贈の時点で日本国内に居住する相続人ただし、一時居住者（相続前15年以内に日本国内での居住実績が通算10年以内の在留資格者）の場合、被相続人（相続対象となる死亡者）が外国籍または日本国外居住者である場合は課税されません相続または遺贈の時点で日本国内に居住しない人のうち、過去10年以内に日本国内に居住実績のある日本国籍保有者相続または遺贈の時点で日本国内に居住しない人のうち、被相続人が日本国内に居住する日本国籍者であり、過去10年以内に日本国内に居住実績のない日本国籍の人あるいは外国籍の人「過去10年以上」の非居住要件がある理由は、実態は日本国内で居住・活動しているにもかかわらず、国籍を形式的に外国籍にして課税逃れを図るケースがあり、その課税逃れを防止するためです。相続税など資産税は税金の中でも国際的規模での課税逃れが多く、所得税の居住者判定と比較し厳しい要件となっています。
相続税が課税される財産は相続によって引き継いだ財産ではないかと思われるのではないでしょうか。実際に相続によって引き継いだ財産は当然課税対象となります(相続税法第11条)。ただし、財産の性質上課税にふさわしくない以下の相続財産については非課税です(相続税法第12条)。皇位とともに皇嗣が受けた皇位に伴う由緒ある物(いわゆる三種の神器など)墓所、霊びよう及び祭具並びにこれらに準ずるもの宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業を行う者が相続または遺贈により取得した財産で当該公益を目的とする事業の用に供することが確実なもの条例の規定により地方公共団体が精神または身体に障害のある者に関して実施する共済制度で政令で定めるものに基づいて支給される給付金を受ける権利一方、以下の給付金に関しては死亡を原因として実質的に被相続人から相続人に財産移転することから相続税の課税対象となります(みなし相続財産、相続税法第３条)。被相続人の死亡により相続人その他の者が生命保険契約や共済に係る契約による保険金（共済金）または偶然な事故に基因する死亡に伴い支払われる損害保険契約の保険金のうち、相続人の死亡の時までに払い込まれた保険料（共済掛金）のうち、被相続人負担の割合に相当する部分被相続人の死亡により当該被相続人に支給されるべきであつた退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与被相続人の死亡後３年以内に支給が確定し、その退職手当金等を相続人などが受け取った部分相続開始の時において、まだ保険事故（共済事故）が発生していない生命保険契約（掛け捨て型の保険を除く）で被相続人が保険料の全部または一部を負担し、かつ、被相続人以外の者が当該生命保険契約の契約者であるものがある場合、相続開始の時までに払い込まれた保険料のうち、被相続人が負担した割合に相当する部分相続開始の時において、まだ定期金給付事由が発生していない定期金給付契約（生命保険契約を除く）で被相続人が掛金または保険料の全部又は一部を負担し、かつ、被相続人以外の者が当該定期金給付契約の契約者であるものがある場合、相続開始の時までに払い込まれたもの掛金または保険料のうち、被相続人が負担した割合に相当する部分定期金給付契約で定期金受取人に対しその生存中または一定期間にわたり定期金を給付し、かつ、その者が死亡したときはその死亡後遺族その他の者に対して定期金または一時金を給付するものの場合、相続開始の時までに払い込まれた掛金または保険料のうち、被相続人が負担した割合に相当する部分定期金に関する契約により被相続人の死亡により相続人その他の者が定期金（付随する一時金含む）に関する権利で契約に基づくもの以外の受給権（恩給法による扶助料除く）また、相続税の課税対象は相続時に財産移転されたものに限定されません。相続開始前７年以内に被相続人から相続人に贈与された財産についても相続税の課税対象になります（相続税法第19条）。相続直近に贈与された財産が相続税の課税対象財産になる理由は被相続人の死期が近いことを理由にあらかじめ生前贈与で相続税課税逃れをすることを防止するためとされています。以上の理由から、贈与税は非課税となった相続開始前７年以内の贈与財産も相続税課税対象となる一方、婚姻期間が20年以上である配偶者から贈与された居住用不動産または当該不動産取得資金のうち年2000万円以内の贈与税配偶者控除適用済の部分については相続税課税対象外となります。もちろん、相続税課税対象となった贈与財産に課税された贈与税は二重課税となるため相続税から控除できます。
なお、生前贈与対策の広まりにより子孫への財産移転について時期に関わらず中立的な課税をする観点から、令和６年（2024年）１月１日以後行った贈与からは相続税課税対象が贈与後３年以内の相続から７年以内の相続に拡大されました。ただし、激変緩和のため改正により期間が拡大された令和６年（2024年）１月１日から令和９年(2027年)12月31日における贈与について相続が贈与日から３年以上経過してから生じた場合、各年度の贈与のうち100万円の部分までは非課税となります。
相続税の計算式は簡単に示すと以下の通りで、相続人一人一人ではなく、１回の相続全体つまり相続人全員の合計額を計算します。課税遺産価額=(相続財産全体の評価額－相続債務全体の評価額－葬儀費用)－基礎控除額相続人全員の相続税総額=(課税遺産価額×税率)
相続人全員の相続税総額を計算した後、各相続人の相続税額を以下の通り計算します。
各相続人の相続税額＝相続人全員の相続税総額÷(相続財産全体の評価額－相続債務全体の評価額－葬儀費用)×(当該相続人の相続財産の評価額－当該相続人の相続債務の評価額－葬儀費用のうち当該相続人負担額)－各種税額控除

なお、一親等(両親、子息(代襲の場合の孫))や配偶者以外の相続の場合、及び遺贈(相続対象外の人に対する死亡に伴う財産贈与)により財産を取得した人の場合、上記の各相続人の相続税額に20％の加算があります。
相続税申告書の提出期限は、相続の開始があったことを知った日(被相続人が死亡した日)の翌日から10ヶ月を経過する日までとなっており、相続人(遺贈者)一人一人が実際に住んでいる住所地を管轄する税務署に提出(相続税法第62条)するのが建前です。ただし提出の効率化を図るため、当分の間被相続人が死亡したときの住所地を管轄する同税務署全相続人が共同で一通の申告書を管轄の税務署に提出することができます(昭和25年相続税法附則第３条)。もっとも、2019(令和元)年10月よりe-Taxによる相続税の申告ができるようになり、各相続人の申告を１か所で短時間に行うことができます。
参照)。
相続税の納付は上記の申告期限までに行います(相続税法第33条)。各相続人に当該相続人の税額分だけ納付するのが原則ですが、相続税額の総額について相続人全員が連帯して納付する義務があります(相続税法第34条)。また、納付は現金一括納付が原則ですが、一回の税額が多額になることから年賦延納制度(相続税法第38条)や、不動産・有価証券等による物納制度(相続税法第41条)があります。
申告期限は相続の開始があったことを知った日(被相続人が死亡した日)の翌日から10ヶ月を経過する日までですが、場合によっては遺産分割協議が申告期限までに整わず、各相続人の相続財産が確定しないケースもあります。また、申告後に遺言書や相続財産が見つかるケースもあります。
当初申告後に新たに相続財産が見つかり、相続税額の追加がある場合は期限後申告を行います(相続税法第30条第1項)。一方、遺産分割協議が申告期限日までに整わない場合、整うまで申告を先延ばしすると加算税や延滞税がかかるため、いったん期限内に法定相続分で財産を按分したとみなして各相続人の相続税額を計算して申告・納付します。その後分割協議が整った段階で実際の取得額割合で按分した各相続人の相続税額を計算し、税額の修正に関する更正の請求手続を行います。なお、この場合更正の請求は分割協議が整った日の翌日から4が月以内に行う必要があります(相続税法第32条第1項)。
相続は１回にとどまるとは限りません。例えばお父様が亡くなお母様が財産の一部を相続した場合、お母様が亡くなった際にも相続が発生することがあります。このケースでお父様、お母様それぞれが亡くなったときにご子息様が財産を相続した場合、２回相続税が発生することがあります。
このように財産の相続に当たっては複数回相続税がかかる可能性があることも考慮してお話されるとよいでしょう。相続税は一度にかかる税額が多額になることが多いため、できれば生前に万が一の相続について協議しておくことがおすすめです。その際、遺言書により相続時の遺産分割について文書で明確にすることもおすすめです。また、相続する人に認知症進行の恐れがあり遺言をすることが困難になりそうな状況にある場合は家族信託という生前は資産管理を家族や第三者に委託しておき、死亡により相続が発生したときに資産の承継先をあらかじめ決めておく方法もあります。
今回は相続税の基本事項について説明しました。相続税は一度に係る金額が多額でなおかつ複数の関係者が絡むため、事前の協議や整理がスムーズな相続税申告・納付と遺産整理につながります。また、相続税は多額になる負担を軽減するための制度がいくつかあります。
次回以降、財産や控除制度など詳細な論点について解説致します。このシリーズを事前の協議や整理にぜひお役立てください。

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<pubDate>Fri, 06 Mar 2026 09:00:00 +0900</pubDate>
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